応急危険度判定について

熊本地震の後、応急危険度判定についての判定表示の仕方が問題視しされてていることが新聞等で報じられています。
被災建物の応急危険度判定の目的は余震による二次災害を防ぐために行うものであるため建物には、ほとんど被害がなく倒壊の危険もないような建物であっても、仮に屋根の瓦が数枚外れて滑り落ちそうな状況があれば、頭上が危険であるから黄色や、赤色紙が張られることになります。
張られた黄色(注意)や赤色(危険)の紙面には危険となる理由が書かれているため落ち着いて周囲を眺め、危険と判断された原因、注意と警告された状況や原因を取除けば危険は取り除かれる訳けであり、状況によっては避難所から戻り住み慣れた我が家で雨風を防ぐことも可能となります。
阪神淡路大震災や、新潟中越地震で私の判定した事例では応急処置をとれば倒壊をまぬかれる住宅や、瓦の一部を取り除けば危険度が低くなる建物においては書面とは別に口頭で説明し感謝されたこともありました。
今回の地震でも応急危険度判定士として熊本空港より被災の益城町、西原村へ出向きましたが目的は、過去の活動経験を生かして、直接判定はせず、判定士が判定した結果について関連周辺の人々へ理解できるよう説明、カウンセリング的な意味合いを持った活動に徹したのでした。
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