ゆったりとした、湘南らしい日差しが似合う
とても日本らしい落ち着いた雰囲気の住宅だと思われませんか?
5月ゴールデンウィーク明け、
横須賀市秋谷にあるこの建物の解体に着手しました。
22坪程の平屋。詳しい築年数はわかりません。
ご近所の長老の話では、50年以上もっと前?に今の敷地から100mほど
離れた場所から、移築されたとか・・・
なんだか、ちょっと寂しい気持ちです。
右の写真の下のほうにある小さなガラス窓。
ご存知ですか?
トイレの地窓です。昔のお宅にはよくありました。
その地窓からさえも、染みこんでくる光と影、雨音、風の音、空気の流れ、
すべての陰影に日本人は美を感じてきた。
「陰翳礼賛」谷崎潤一郎の随筆ですが、
建築を志すものなら、一度は話題にした内容かと・・・・・
そんな思いが、あふれる瞬間でした。
解体当日、
庭の向こうには、相模湾越しに富士山が見守ってくれているようでした。
(山)