「いい設計とは?」・完成見学会予定・二邸お引渡し

最近、見学会などで、
「いい設計」「いい設計者」とは?
と聞かれることが増えています。

皆様、研究熱心です。
YouTubeなどで情報収集し、
建物の性能につきましては、分かり易い数値の内容ですので、
G2グレード・耐震等級3を前提条件として挙げられます。

加賀妻の住まいは、
高気密高断熱・耐震性能もクリア出来るのですが、

さらに+αした、独自性のある上のレベルを目指したいと思っています。
・構造は山辺構造事務所の許容応力度設計による耐震等級3
・性能はG2グレードに、セルローズの施工精度

裏付けを得ようと、
温熱環境のヒアリングと実測を改めて、行っています。
今、実測を行う動きが出てきているようです。
何年も前に、野池先生とその辺りには取り組んでいましたが、
最近の高気密・高断熱の住まいの、さらなる差別化に向けての動きだと思います。

「チルチンびと」でも会員社、各自の測定結果を送付しており、
今は分析を待っている段階です。

また、
セルローズの「マツナガ」さんも温熱環境について詳しいですので、
結果をお送りし、温湿度の見方のアドバイスなど頂いています。

話は戻りますが、
「いい設計とは?」
あくまで「設計」ですので、
まずは設計が重要です。いい設計者が必要です。

性能値は・耐震等級3はある程度どこでもできます。
付加断熱をすれば、面材耐力壁で計算すれば数値は出ます。
外壁が厚くなり、施工性やサッシの納まりも大変になります。

構造設計も、
構造のソフトに建物のプランを入力すれば出来る構造ソフトもあります。
スキップフロアや梁のレベルを変えたりなど、少し変化のある場合は、対応出来ません。
ある意味で、設計者・設計を縛ってしまっていると思います。

性能・耐震の先に、設計があると思います。
この辺りに何となく気づかれたお客様のご質問と受け止めています、

それよりも、
プラン力・構成力・全体をまとめる力が重要だと思います。
総合的なバランスです。
そのような家を造りたいと思っています。

加賀妻工務店でもYouTubeを始めましたが、
建物がメインで、住まいのありのままを映した映像にしようと考えています。
撮影と編集が件数がまだまだ揃っておらず、すみません。。
お待ちください。

お話変わり、
「完成見学会」
大磯町で5月末か6月頭に完成見学会を予定しております。

中庭のあるコの字の住まいです。
玄関から中庭を臨みながら居間に上がります。

もう少ししましたら、写真撮影・HP告知が出来ると思いますので、
楽しみにお待ちください。

写真は
玄関入った目の前の窓です。
左右が2階建て・平屋に囲まれた中庭です。
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最後に、ここからは、
お引渡しさせて頂きました、2邸の住まいの内容と写真です。

大磯町 S邸
「屋根形の綺麗な住まい」

敷地面積:194.58㎡(58.74坪)
1階床面積:69.56㎡(21.00坪)
2階床面積:29.81㎡(9.00坪)
延床面積:99.37㎡(30.00坪)

概要
敷地は大磯町の東寄り、高台で開発造成地の南西の角地になります。
南西側道路との高低差あり、比較的開けています。
2階からは線路・海が眺められる土地です。
この比較的開けた敷地に、
・1階で完結するようなプラン
・リビング吹抜
・2階に洋室2室程の住まい
・ペレットストーブ、桧板張りのハーフユニット、造作洗面、、
等が求められました。
配置としては、
開発擁壁の形状から、北東からのアプローチが決まり、
隣東側家の建物が近接することから、
南西に開けたL字プランとしました。
但し、張り出した寝室部分は平屋にしています。
屋根形としては、
2階と吹抜部分を長方形の寄棟にまとめ、
平屋部分の屋根を張り出したL字の突き出しまでつなげ、
ゆったりとした外観に仕上げています。
プランは、
L字につながるLDKとし、キッチンはコの字型です。
リビング上に吹抜を設け、ペレットストーブを暖気を2階へ上げる様にしています。
2階、シンプルな間取りながら、吹抜を通して景色を眺められる演出としています。
今回も、
大磯の土地に合う、屋根形の綺麗な住まいになってと考えています。

お引渡し後に、
造園を室内から撮影させて頂きました。

造園はNAYA設計室さんです。
造園をお願い出来る場合、お願いしています。
住まわれてから依頼されるお客様も多いです。

全開放サッシを全開した状態です。
木製ブラインドを仕込んであります。
無垢の家具材が馴染んでいますね。
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庭を通して、張り出した平屋の和室を見ています。
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南西方向を見ています。
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和室から庭を眺めています。
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和室前。
居間とデッキでつながります。
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造園完了後の外観6点。
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秦野市渋沢 S邸
「大屋根を架けた住まい」
~地域型グリーン化事業(ZEH・G2グレード)~

敷地面積:316.14㎡(95.44坪)
1階床面積:78.66㎡(23.75坪)
2階床面積:19.04㎡(5.75坪)
延床面積:97.70㎡(29.50坪)

概要
敷地は秦野市渋沢の周辺に畑のある静かな土地です。
土地のご相談から始まりました。
土地は北側道路に面し、南側には畑や山並が眺められます。
東西隣地は、古い借家が建ち、将来、開発分譲地になりそうです。
プログラムとしては、
・ほぼ平屋の間取りで1階で生活できる
・2階は在宅ワークスペースとして利用。
・南側の渋沢丘陵、北側の大山の眺め
・物干し室のある水回りの動線
・ペレットストーブにて暖房
・デッキの広い垂木表しの意匠
が求められました。
このことより、
配置計画は、
北側に駐車場、植栽スペース、アプローチ、
プランは
LD・寝室(和室)・サンルーム(脱衣室)を南面に並べながら計画。
屋根形は、
大屋根と平屋根を組合せたと2段の切妻屋根の構成し、
大屋根の北側に2階を組み込みました。
性能にもこだわり、
地域型グリーン化事業の補助金を取得、
耐震等級3・ZEH対応・G2グレードの性能を目指しました。
今回も、
1階面積の多いほぼ平屋建では断熱性能値は出にくいですが、
ほぼG2グレードとし、性能・構造・意匠のバランスの取れた、
周辺環境とつながる開放的な住まいを実現できたと考えています。

居間全体。
左手にペレットストーブ、右手にスケルトン階段。
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キッチンから。
大開口サッシ上には間接照明。
キッチンはオールステンレス。
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階段からの見下ろし。
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階段を正面から。
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2階のワークスペースから。
吹抜をみる。天井は山長商店の杉板。
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障子で仕切れます。
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外観。
大屋根の構成。
道路側の外構工事は完了しました。
造園工事は住まいながら。。南庭は畑をされる予定です。
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見学会でお待ちしています!
高橋一総