一度で打つと言うこと・・・・

まず最初に・・・・
コンクリートを流し込むことを打設と言います。流し込むのになぜ打つ?・・・
昔の人たちは、コンクリートを型枠に充填する際、できるだけ空気や水を追い出してコンクリートを密実にするため、竹の棒を使うなどして入念な突き作業やたたき作業を実施していました。今では機械があるので、昔ほどでは有りませんが現在も型枠を叩いて表面の空気を抜く事をおこなっています。
通常住宅の基礎は、底盤(ベース)部分を最初に打って、その後立ち上がりの部分の型枠を組んで作業します。
しかしここで問題があります。ベースを打って次の日に型枠を組むことが多いのですが(中にはきちんと養生してるところもあります)、型枠を固定するのに、コンクリートに釘で型枠を固定していきます。コンクリートは表面が固くなっていても中まで完璧に硬化していません。コンクリートは打設後初期は、振動など与えるのは良くないのです。
また、ベースと立ち上がり部分が別の日に打つと言うことは、剥離している様な状態です。でもそのようなことが無いように配筋があったりするわけですが、その配筋もベースを打つときにしっかり養生しないとベース打設時のコンクリートがくっついていたりして付着不良や、またベース部分と立ち上がり部分が密着できるように、清掃、散水しなければ行けませんが、その作業を行うのも難しいのです。また、ベースがまっすぐ平らでないと、立ち上がりの型枠の下からコンクリートが漏れてきます。 
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(↑他社の基礎工事、基礎強度が弱かったり、きっちりベース部分の精度が悪いとこうなります)
また、タイル風呂の浴室は水がここから浸みてきたり、水害時には、この継ぎ目から内部に水が入ってくることもあります。 
それ以外に、シロアリの進入事例もあります。
そこで当社は、ベースと立ち上がりを一度に打つ通称「一発打ち」でおこなっています。上記の事を解決できるメリットがたくさんあり、基礎のことを考えている工務店さんでは、ほとんど採用しているところが多くなって来ました。
ただ全部の現場が出来るわけではなく、深基礎・高基礎や特殊基礎(設計事務所のよる当社指定の基礎形状でない場合)などでは出来ない場合があります。
またコストの方も特殊な形状の部材を使用するので若干他の基礎工事より、高いかも知れませんし、技術的にも丁寧さが必要になるので、なかなかこの工事を行う基礎やさんもまだまだ少ないです。
当社では、いっぺんに何棟も同時にできませんので契約から着工までお待たせすることがあったり、基礎工事はあまり焦らせて作業しないようにしていますので、他より基礎工事の期間が掛かるかも知れませんが、いい基礎を作るように配筋等も色々工夫してし行っています。
一度お近くに現場が有れば見てください。きっと「加賀妻の基礎がいい」と御納得いただけると思います。
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↑型枠が浮いているが分かりますでしょうか?この浮かす時のレベル設定等が難しいです
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打ち上がると継ぎ目のない基礎が出来ます。
(YOSHI)