【断熱材】施工現場から「セルローズファイバー」を知る | 茅ケ崎市

妹尾大地です。

寒い日が増えてきた今日この頃ですが、皆さまいかがお過ごしでしょうか。

私はと言いますと、茅ケ崎市内の施工現場に、時間が出来れば見学をさせて頂いておりました。
現場の大工さんは、優しく、丁寧に(知識不足でお𠮟りを受けることもありますが、、)教えて頂けるので、本当に感謝です。
※あき(鈴木明宏)さん、剛史君いつもありがとうございます!

今回は、テーマにもあるように、実際にセルローズファイバーの施工現場を見て、
自社が扱うセルローズファイバーを堪能し、自分自身がこれなら間違いないと納得できましたので、ここにご報告致します。

≪そもそも断熱材ってどこまで大事?≫

結論からお伝えしますと、
「夏は涼しくて、冬は暖かい」といった快適な住まいを実現する上で、不可欠になります。

住まいにおける断熱とは、内と外を仕切る素材の熱伝導率を下げて、熱の移動を防ぐことです。
断熱性能の高い材料を使用することにより、外気温の影響を受けにくい快適な住まいづくりが実現できます。
室間温度差が起こす血管系の疾患の予防にもなります。
同じ家の中でも、室温に差がある部屋を行き来することで、血圧は大きく変化するようです。
それが原因でヒートショックを起こすこともあり、健康面でも断熱をしっかり行うことは大事になります。

他にも、下記のようなメリットが挙げられます。

・室内の温度差を小さくし、1年中快適に過ごせる
・室内の空気をいつもきれいに保てる
・冷暖房費が抑えられる
・家が長持ちする 等

≪改めてセルローズファイバーって?≫
セルローズファイバーとは、新聞古紙を再利用してできた自然素材の断熱材です。
セルローズファイバーの長所として、他の断熱材には無い湿気を『吸放湿』機能があること(「呼吸する断熱材」とも言われてます)、
古紙リサイクルという環境にも優しい材料であることです。
これまで短所として、材料が沈下することが挙げられていましたが、
弊社お取引のあるマツナガさんはその改善策として、麻の繊維を均一配合することにより、
セルローズファイバーの荷重を支え、沈下を抑制させることを日本で初めて可能にした会社です。

また、その他の特徴は下記のようなものがございます。

①断熱性能
②防音性能
③調湿性能
④防火性能
⑤防虫・防カビ性能
⑥撥水性能

※コスト面で比較されることも中にはあるようですが、
断熱以外の付加価値が高いので、本質的には「捉え方による」になるかと思います。

1つずつご説明したいところですが、長くなってしまいますので、ここまでにします。
(ただ、是非、皆さまには良さを知って頂きたいので、下記にマツナガさんのサイトURLを添付します)

従来のセルロースファイバーとは違う 3つのコンセプト

 

≪施工現場≫
実際の施工現場を一部、ご紹介致します。

まず最初に、写真でも分かるように断熱材がパンパンです。
数値にして60kg/m³の高密度施工(吹き込み施工)になるため、「隙間」という概念がございません。
これだけ隅々まで充填することが出来るので、断熱・防音の性能を遺憾なく発揮できるのだろうと疑いの余地はなかったです。
弊社にご相談を頂くお客様の中でも、木造住宅の防音性に不安を覚えられるお客様がいらっしゃいますが、セルローズファイバーは、音を吸収するたくさんの小さい穴(多孔性)を持っており、車の音や話し声などの騒音を和らげます。
もちろん、先述した60kg/m³の高密度施工(吹き込み施工)による防音効果もあります。私個人的には、断熱材なのに、防音性も担保されていることにロマンを感じます。

※余談にはなりますが、アメリカでは、空港の周辺や自衛隊基地周辺など、騒音問題が発生しやすい地域の住宅にセルローズファイバーが使用されているようです。

≪しばしば比較対象になる他断熱材であるグラスウールでは、セルローズファイバーとは施工方法が異なり、断熱材の効果は「施工力」によるところが大きいとされるそうです。対して、セルローズファイバーは、筋交いのような施工力が求められる箇所に関係なく、パンパンに充填されています。今では、「施工力」が担保されていると言われるようですが、結局は、人が対応する範囲であり、絶対はないとするならば、なるべく懸念点のない断熱材を選ぶことに越したことはないと思います。≫

≪最後に≫
当たり前のことかもしれませんが、自社が扱う素材を肌で感じて、見て知ることは大切だと再認識しました。
覚えることが多いというより、覚えることしかなく、気づけば頭でっかちに知識詰め込んで安心してしまう自分がいました。本質はリアルを知ることですね。
家造りを進める上での要素は数多くあり、すべてを網羅することが出来ないとしても、優先順位は持っておくこと。
「断熱材」は、その優先順位の中でも、快適な家造りをする上で不可欠な要素になることが身をもって分かる貴重な体験となりました。