家づくり大学~木造住宅耐震リフォームのすすめ~

4月28日(土)匠の会主催「家づくり大学第10回講座」が
築地にある朝日新聞社本館2F・読者ホールを会場に開催されました。
「家づくり大学」は、「協同組合匠の会」を構成する優良工務店集団の使命として
有益な情報や、伝えるべきことを正直に皆さまへお伝えし、
良い住まいづくりのお手伝いをするための発信場所として認知度が高まり
回を追うごとに受講者が増えています。
日々加熱する首都直下地震に関する報道と、連日の地震による
皆さまの耐震への関心の高まりにお応えしたい、
また実際耐震工事をどこへ、どのように依頼すればよいか、と
思案している多くの方のお役に立てれば、と今回の企画となりました。
実際、当日は約80名の方(予約なしの方も多数!)にご参加いただき
会場は超満員となりました。
第1部講義「木造住宅耐震リフォームのすすめ ~首都直下地震への備え~」
を担当したのは、数百棟の耐震改修実績を持つ弊社会長・加賀妻憲彦です。
1.jpg
2.jpg
3.jpg
耐震基準の変遷、一般診断法による4段階レベルの内容、改修費用と内訳、
耐震補強の方法、どんな建物が危険とされるのか、診断~改修までの手続き…
受講者の皆さんが一様に真剣にメモを取り、休憩時間には実物の耐震補強金物を
興味深く観察している姿が見られました。
補強をした後でも、下のスライドのようにシロアリの食害による劣化なども見逃さず
早く手を打たなければ危険です。
mentainance3_512.jpg
第2部講義「(匠の会会員工務店による)リフォーム施工事例と住宅のメンテナンスサイクル」
は、横浜南・湘南センター ㈱高棟建設工業の高橋社長にお願いしました。
P1050408_512.jpg
講義後に引き続き、無料相談会を行ったところ、30組以上の方にお申し込みをいただきました。
匠の会・14社のうち、お住まいの場所に最も近い工務店担当者がお話しを伺いました。
今回は、耐震診断・相談のお申し込みを前提に、ご家族揃っての参加も多いようでした。P1050410_512.jpg
耐震補強の考え方としてご理解いただきたいのは、家そのものを無傷で守るためではなく
住まう人が地震による崩壊により、圧死したり、脱出できなくなったりしないようにする
ための家の補強であるということです。
耐震改修を必要とする家に住まわれているのは、年金生活世代が非常に多く
なかなか診断や、補強工事に踏み切れないという方が多いようです。
耐震については、行政の支援も整い、診断費用・改修費用の補助金、
耐震改修をした方への減税制度もあります。
また、住宅金融支援機構では、高齢者向け返済特例制度を設け(最高1000万円までの
融資)月々の返済を利息分のみに抑えたものがあります。
不安を抱えて毎日を過ごすことなく、市町村の窓口や、匠の会の工務店などに
ご相談をいただきたい、と思います。
一番大切なものは「命」です。
(高橋眞理)