「紀州和歌山・山長商店訪問」と「OMソーラー全国経営者会議」

和歌山県の山長商店へ匠の会のメンバーと行ってきました。2007年1月(匠の森プロジェクト)を立ち上げ私たち自身が費用を負担し、和歌山県田辺市において人工林の育成に取り組む、紀州・匠の故郷の計画をスタートさせています。和歌山県は山林の95%が民有林です。山長商店では自社所有林で5000ha、(山の手線の内側が役6000ha)
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 トヨタスタジアム1250個分を所要しています。(100m×100mが1ha。)
通常は林業と製材所とプレカットは別々の会社がおこなっていますが、山長商店では自社で種植え、下草刈り、間伐、製材、強度試験、乾燥、プレカットまですべて行っています。平成9年プレカットをスタートさせ、平成15年JAS認定工場になり、杉の梁、平角でJAS認定の日本初の工場となっています。(ちなみに私の家は山長がプカットを始めた年1999年に建っております。)
今の国産材の評価に乗る為には設備投資は避けられない、その為一基6000万円の乾燥機を5基持っています。自社の山林の檜・杉一本で勝負しています。
何時間もガタボコの林道を車で走って、遠くから尾根を見下ろすと、「妹尾さん、あそこの尾根は30年生、あそこは50年生」なんて説明してくれます。
山長商店では、先祖代々の台帳があり、明治何年に何本植林したとか、全部記載され、管理されています。私が一番興味を持ったのが、色の違う尾根があり、何であそこだけ、あんなに色が違うのと聞きましたら、あの尾根は急すぎて植林が出来ないため、雑木林となっているためと教えて頂きました。・・・樫、山桜、ブナ、モミ、楓、いろいろな樹木があるそうです。
10年位前に行った時社長の話の中で、
林山地には需要は無い、都市には林山地が無いこの言葉は記憶にずっと残っています。
日本には古くからいわゆる(林業地)と呼ばれ、その地域の気候、土質共に合った、しかもその地域の習慣や産業からくる需要に答えるべく、木材生産をしてきた林業地域がありました、紀州木の国のお隣県、奈良県吉野林業地は、昔からこの地が、気候、土質共に杉を育てるのに最適であることを生かして、樽丸材という酒樽など樽の材料を作る為に、木づくり、山づくりをしてきたというのが本来の姿です、そして、時代の変還
と共に樽丸材の需要は少なくなってしまいましたが、その後もその基礎となった、木の育て方(目込、めごみ)の木を育てる技術によって木が育てられ続けてきました。
その結果が、現在の銘木と言われる吉野杉なのです。長い歴史の中には試行錯誤の連続と日々の努力の積みかさねによって生まれた経験と技術が奥深く存在しているのです。今日、明日に真似のできる事ではないのです。 吉野は目込1.5mm、山長は目込2.0mmと言われています。目込=年輪幅
木を育てる事=自然環境を守る事。一本の苗木づくりから始まり。植林~下草刈り~間伐作業など気が遠くなるような時間と根気のいる数々の作業この目で何度見ても感動させられます。        木造住宅は樹が命です。
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(地産地消と言い、神奈川県の樹で建てる運動もありますが、神奈川県の樹は、目込や強度や乾燥には疑問があります。伐採-植林-育林のサイクルも出来ていないと思います。
和歌山県の森林面積は36万3514ヘクタール県土の77%が森林です。それに比べ神奈川県はたった9万ヘクタール、県土の30%にしかなりません。丹沢沢山地と箱根の山です。九州や宮城や大分や栃木の山の樹も見てきましたが、木の質の良さ品質管理は山長商店が日本一ではないかと思います。本当の林業家だと思います。住宅メーカーには販売せず、木の良さを本当に理解してくださる、お客様と工務店様にお届けしたいと熱弁されておられました。・・・・・
冬場には木材はほとんど水分を吸い上げません、冬眠のようなものです。山の人はこの時期の山の事を、山は眠ると言うそうです。日本中の家を国産材の杉や檜で造れば、
京都議定書の6.3%は軽くクリアー出来るのです。
・・・数日前にOMソーラー全国経営者会議に行ってきました。OM住宅総合保障制度の優良品質工務店賞を2年連続で頂戴してきました。
優良品質工務店賞はハウスジーメンの施工検査品質基準90点以上の工務店に送られる物です。全国150社あまりの中から38社が今年の賞の対象になりました。
現場監督さん、有難う。
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来月はFORWARD TO 1985 Energy life 2011大集会に行って来ます。
1985年から、約2倍になった、家庭部門のエネルギー消費量と電力消費量の削減を1985年レベルまで進めようという運動です。それが出来れば、現在の産業部門電力消費はそのままで、原発を半分に削減できる可能性が出てきます。こうして究極の省エネルギー社会をつくることが地球温暖化防止にも繋がり、すべての問題を解決する道筋をつくることになります。この大会では1985運動の意義や具体的方法の紹介、パネルディスカッションを行い、家庭でのエネルギー消費の見直しと省エネ活動の実施を呼びかけます。また、住宅供給者には今まで以上の省エネ住宅供給を呼びかけます。政治主導ではな『家庭』から究極の省エネルギー社会の実現を目指す1985運動の推進を目的とした大会です。
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8月20日(土)21(日)逗子「南から北へ眺望のつながる家」完成見学会を開催します。(ご予約受付中)