独り言

大工を目指す若者の嘆き。
親方と弟子の徒弟制度が常識だった昔は、親方の背中を見て仕事を覚えたと良く聞いた、しかし現在のコスト競争、工期短縮競争ミスも許されずという状況では、真剣に大工になりたいと願う若者達を育てられる環境があまりにも少ない。家を作るのであれば、職人を大切に思って欲しい。ある程度ゆとりを持って見て頂きたい。
昔は見習いでも半人前位の手間賃は頂けていたと聞いた。
技術はあるのに、営業は出来ない、という悩みを抱える工務店が今は多いが、これからは、営業は上手に出来てもきちんとした技術を持つ工務店がなくなってしまうのではないかと思う。
そのときになって気づくのでは遅い。
値段だけで勝負するのではない住宅を、それを望む人のためにつくり続けたい。若手が頑張る姿を多くの人に見て頂きたい。
今年、とても嬉しい事の一つに、当社で育った若手大工の一人が土地を購入し新居を持ちます。
彼の独り言は、『喜んで頂けない仕事はやらない』『現場作業員にはなりたくない』
もう立派な棟梁です。