自然の風景を取り込んだ眺望自慢の住まいで、ここでしかできない暮らしを満喫。

暮らし探訪vol17.Mさま邸(二宮町)

二宮の丘の上にある400坪超えの広大な敷地に、カフェを併設したこだわりの住まいを建てられた松﨑さんご夫妻。リビングの先に広がるのはパノラマの眺望。美しい景色に寄り添い、四季折々の自然を感じる暮らしを楽しまれています。お二人の希望を詰め込んだ住まいはどのように生まれたのか。ご夫妻にお話を伺いました。

眺望に向かって広がっていく、のびやかな空間

空を身近に感じる二宮の丘の上。美しい山並みの風景をぐるりと見晴らすように、松﨑さんご夫妻の住まいは建っています。暮らしの中心となる2階のリビング・ダイニングは、眺めの良い北東に向かって緩やかに高くなっていく傾斜天井の大空間。最大約3.5mの高さがあり、壁一面に設けられた窓が外の景色をのびやかに取り込みます。

窓のそばに置かれたソファは、眺望を楽しむ特等席。その隣には薪ストーブがあり、冬はパチパチと薪がはぜる音に耳を傾けながらゆったりと贅沢な時間を過ごせます。「住まいの断熱がしっかりしているせいか、冬は薪ストーブだけで温かく、夏も窓を開けて風を通せばエアコンなしで快適です」とご夫妻。「照明はあえて控えめにしました。夜の暗さや静けさもこの家の味わい。まるで大自然の中の別荘に訪れたような気分になれるんですよ」。


どんな要望にも、期待以上に応えてもらえる安心感

奥様のご家族が数年前に同じ二宮で二世帯住宅を建てられており、その設計・施工を担当したのが加賀妻工務店でした。「そのときは家族総出で様々な工務店を検討し、みんなの意見が一致したのが加賀妻さんでした。立地を活かしたプランが素晴らしく、提案力も抜群。設計士さんが、設計のことだけでなく素材や建築のこともしっかり把握していて、どんな要望にも期待以上に応えてもらえるという安心感がありました」。なので、今回は迷うことなく加賀妻工務店に依頼。眺望、薪ストーブ、屋根付きガレージ、カフェ併設など、お二人のこだわりを詰め込んだ住まいが誕生しました。


カフェ、キャンプ…、この家でしかできない暮らしを楽しむ

400坪を超える敷地は、自家用車を停める屋根付きガレージの他にも数台分の車を駐車する余裕があり、テーブルとベンチが置かれた庭はちょっとした公園のよう。BBQはもちろん、我が家に居ながらにしてキャンプも楽しめるといいます。住まいの1階には、金・土曜のみ営業する隠れ家的なカフェ「cielo(シエロ)」をオープン。奥様が、手作りのケーキや焼き菓子でお客様をもてなします。土曜はご主人が珈琲を淹れるのだそう。

「以前は横浜の中心地にあるタワーマンションに住んでおり、せっかく新しい土地で家を建てるなら、そこではできなかったことを楽しみたいと思っていました。交通アクセスが悪くなるのは覚悟の上でしたが、奇しくもコロナの影響で仕事がリモートワーク中心になったため、あまり不便を感じることはありません。今は、周囲の自然に寄り添ったこの家ならではの暮らしを満喫しています」。

> ●カフェ「cielo(シエロ)」のHPはこちら


住まいのギャラリー


・外観:景色に向かって広がる片流れの屋根と、大きく張り出したウッドデッキが印象的。庭の樹木は、もともとここにあったものを活かしているそう。雨天でも濡れないよう、ガレージには屋根を設けた。


・石段:徒歩の場合は下の道路から石段を上り、車の場合は道を回り込んで上から入る。 


・薪ストーブ:ご友人宅にあるのを見てご主人が気に入り、取り入れたという薪ストーブ。かたわらには、炎を眺めながらゆらゆら寛げるハンモックを取り付けた。


・リビング・ダイニング:天井と床には杉、壁には珪藻土を使用。仕切りのない大空間が開放感を生み出す。空間を圧迫するテレビはあえて置かず、プロジェクターを設置。珪藻土の壁がスクリーンとなる。


・キッチン:使い勝手のいいL字型の対面キッチンは、奥様が親しくしている家具工房「MOBLEY WORKS」によるオーダーメイド。カウンター下の意匠を凝らした収納棚は、自然素材で彩られた空間のアクセントになっている。


・寝室:リビング・ダイニングからつながりつつも、少し奥まった場所にある寝室。ウォークインクロゼットの一部を改装し、リモートワークのための書斎として使用。


・カフェ:1階に、奥様念願のカフェを併設。カフェ用のキッチンのほか、ワークショップなどに使用できるスペースもあり、ご友人が訪れた際のゲストルームとしても活躍する。


・弊社高橋社長(左)と談笑する松﨑さんご夫妻。社長は、数年前に建てた奥様のご家族の家づくりにも携わっている。

[取材・撮影 有限会社さくらがおか]