設計手法

プランニングの際のキーワードです。

「広がり・一室空間・引き戸」

限られた室内空間を広く感じれるように、空間のつながりを意識しながら設計しています。板戸・障子・襖などの引戸を用いることで、空間をつなげること、プライバシーを保つことが出来ます。

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「視線の抜け」

敷地の現調の際に、敷地の真ん中からパノラマで撮影します。視線の抜けや隣家の窓の位置をおさえるためです。隣家と隣家の間や、公園の緑や道路への視線の抜けを探します。北側に緑がある場合、そちらに居間を設けることもあります。

室内空間の視線の抜けもあります。玄関や階段に視線が抜けて2階までつながったり、敷地によってはL型のプランとして居間から自分の建物の外壁を眺められたりすると、建物を感じられ、広がり・まとまり感がでます。

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「回遊動線」

プランを考える際、行き止まりにならないよう、家全体を感じられるよう、回遊できる動線を考えています。キッチンから水廻りを抜けて玄関へ出られたり、子室から吹抜のスノコに出られたりなど楽しさも増します。

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高さを低く抑える。階高低く、軒高低く、天井を低く

高さ方向の検討です。マンションなどで天井高さ2,400mmという基準高さがよく言われます。基本的に身体感覚として2,400mmという天井高さが身についていると思いますが、寝室などで天井が低い方が落ち着く場合もあります。

また、天井いっぱいまで建具やサッシの高さがあると視線が抜ける効果があります。寝室などは2,200mmの天井高さに抑えることもあります。建具の高さを2,000mmを基準としておりますので、洗面やトイレなどは2,000mmの天井高さにする場合もあります。決して低くは感じないと思います。

畳コーナーの段差がある場合は、居間の天井高さを上げて調整したり、2階リビングの場合は勾配天井でロフトにつなげたり、色々な方法があります。

高さを抑えることは外観上も落ち着きを出しますので有利です。町並の調和にもつながります。

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開口部・窓のデザイン

天井までサッシ・建具としますと、天井がつながり、視線が抜けますが、他にも地窓・欄間など必要に応じてサッシや通気の為の欄間などの配置を考えます。

隣家が迫っている場合は高さ300mmの欄間として隣家を感じないようにさせたり、居間に接した洗面がある場合、欄間を設けて通気を確保したり、和室に地窓を設けて座った際に、庭を眺められたり、サッシと室内の建具の位置を合せて外へ抜けるようにしたりなど、窓の位置、大きさを考えることで、かなり効果が違います。出来るだけ、目的や意味を持った開口部にするように心掛けています。

また、窓を減らすことにもつながります。出来るだけ窓を減らしたいと思っています。

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木構造・木質感

真壁(柱が出ている壁)や大壁(柱が隠れた壁)など、よく言われますが、あまりその2つだけに分けないようにしています。どれくらい木の量が見えていたらよいか感覚をお伺いしながら決めていきますが、ある程度こちらで判断します。

また、迫力のある山長商店の柱や梁ですので、2階の床がそのまま1階の天井になる直天井として、梁の迫力を出したり、象徴的な大黒柱を建てたり、木構造を表したりと色々な方法で存在感が出るように考えます。

大工さんの手仕事がそのまま表れる板張りの天井・壁、間仕切り格子、真壁の柱、スノコの床、目隠し格子など出来るだけ表したいと思っています。

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手作り感のある家づくり

加賀妻工務店では、出来るだけ既製品を使わずに、自然素材を選んでいます。それは、外部内部共に、加賀妻工務店の大工さんや職人さんの手作業、手づくりの感じを出したい為です。

大工さんの手作業の表現、左官仕上げの漆喰や珪藻土のきれいな仕上がりを是非取り入れていきたいです。

左官仕上げは内外壁や屋根の破風・軒裏のモルタル左官仕上げなどにも取り入れています。

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スケッチ・展開図・模型から全体をまとめる

内外部空間を考えるとき、出来るだけスケッチを書きます。お客様にも伝わり易いことや、自分でイメージを決定する場合にもつながります。パソコンでのCGもありますが、手を動かしながら考えることが出来ないので、 実務では取り入れていません。

さらにお客様にイメージを伝える際に、スケッチの他、出来るだけ模型もお渡ししています。お住まいになられてからは、うれしいことに棚などに飾って頂いたりしております。

また、加賀妻工務店では、居間から洗面・トイレ・階段室まで、全ての展開図を書きます。全体のバランスや開口部の大きさのチェック、高さ関係のチェックにつながります。

お客様にも最初は読み取りづらいのですが、打ち合わせをするにつれて段々読み取れてきます。

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家具図の検討

家具図も30分の1で起こします。展開図にも書いておりますが、それぞれの家具を取り出して図面にします。細かな引出の寸法や、造作キッチンの場合のシンクの大きさまで打ち合わせで決定できるようにしています。

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照明計画

お客様により、普段の照明の明るさは違いますが、あまり明るくなりすぎないよう、落ち着けるような照明計画を心掛けています。

また、あまり照明器具が目立たないような標準の照明を決めています。スイッチやコンセント、給気口や照明を出来るだけ目立たせないように考えています。

電気屋さんにも色々と気を使って頂いています。

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外構計画

出来るだけ、設計の打ち合わせ時に外構計画まで進められるように考えています。建物とバランスの取れるような木塀や門柱なども考えています。

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