空気環境性能

健康な住まいのための性能

01.自然素材を使う

新しい家が住まい手の健康を損なってしまうという「シックハウス問題」によってわが国の家づくりは本質的な見直しを迫られることになりました。
その大きな原因になったのは「接着剤」「塗料」「殺虫剤」です。さらに住宅の気密性が高くなることで、こうした材料から放出される化学物質が室内の空気を汚し、体調を崩してしまう人が増えたのです。そしてこの問題に対応するために2003年に建築基準法が改正され、使用材料や換気設備について、いくつかの決まりごとが設けられることになりました。

ただ、建築基準法を守っていれば十分かというと私たちはそうではないと考えています。まだまだ「接着剤」「塗料」「殺虫剤」を多用する家づくりの姿勢は業界全体として変わっておらず、壁はビニールクロス、床は合板製のフローリング、シロアリ駆除剤などの殺虫剤が使われています。本来の意味で、安らぐことができる室内空気環境としての合格点はこうしたレベルではなく、さらに高いレベルにあると思うのです。

だからと言って私たちは「あらゆる材料を昔に戻すこと」が正解だとは考えていません。現代にある材料の中には、使う価値や意義を持ったものもあるからです。重要なことは「材料の特性を知ること」であり、それによって「室内の空気が汚れてしまうかどうかを判断すること」です。この姿勢には単純に昔に戻すことよりも専門的な知識と経験が必要です。そして加賀妻にはそれらが備わっていると自負しています。

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02.薬剤に頼らないシロアリ対策、木材腐朽対策を行う

シロアリ対策は、何よりシロアリの侵入経路を断つことがもっとも効果的です。また、腐れやシロアリに強い材料を選ぶということも劣化予防に有効になります。加賀妻の家には薬剤に頼らないシロアリ対策・木材腐朽対策など様々な技術と工夫が盛り込まれています。

ベタ基礎:基礎の立上りとベース部分を一体でコンクリートを打設することによりシロアリを侵入させない。
土台・大引:JASSの耐久性区分D1に区分されるヒノキを使用。
焼き土台:土台をバーナーで焼くことによる忌避効果。
鋼製束:万が一ベタ基礎内に入っても床材まで到達させない。
セントリコン:大量の薬液を住まいに直接散布せず、シロアリを直接駆除するベイト工法を採用。

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03.全棟の空気質測を行う

加賀妻では、全ての物件について空気質測定を行っています。揮発性有機化合物(VOC)には十分に注意して材料を選別しておりますが、目に見えない空気ですので私たちが作っている住まいがどのような空気質であるのか確実に数値で把握するためです。

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04.計画的に換気・自然風を利用する

材料選び・工法・空気質に注意しながら、さらに適切な換気計画、自然風の利用も行います。風の吹く方向を読み取り、周辺環境や隣家の窓などに配慮しながら適切に窓の位置を設計します。窓の開放による換気の方が、計画換気よりはるかに大きいのです。天窓・欄間・格子・袖壁・引戸も通風に対して非常に有効な手法です。

2003年7月に施工されたシックハウス法が全ての家に換気を義務付けたのも、今の家が換気不足であることを物語っています。日本では昔の住宅が隙間が多く十分な換気量があったので、「風通しのよい家」のつもりで生活していることが多くなっています。密閉した空間内で冷暖房していながらも、人に最も大切な換気については省みなかったのです。換気する習慣があまりないのかもしれません。人が呼吸するだけでも二酸化炭素が増え、空気は汚れていきます。人は1時間にほぼ畳6畳1間分の空気を呼吸しますから、換気の大切さがよく分かります。生活水蒸気もかなりの量が発生します。鍋から1,400~1,500g/hも水蒸気が発生します(蓋をすれば500 ~700g/hに減少)。入浴中は1,000~1,500g/hも出ます。ある資料によると4人家族で6.7Lもの水が一日で発生します。但し、計画換気の0.5回/hで換気した場合、一日に13.1kgの水分を放出できるので、換気ができていれば生活上で発生した水蒸気は十分に排出できます。

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