
これが加賀妻の家づくりの基本です。では、この「質」とは何でしょう?
まずは住まいの部材における「質」があります。それはもちろん表面的なものではなく、それぞれの部材において本質的に求められる「質」を指します。とくに木造住宅においては「木の質」によって住まい全体の「質」が決まってきます。
次に大切な「質」とは、住宅の性能です。その中でも「構造」「空気質環境」「温熱環境」という3つの性能は、住まいの本質を決める重要な性能になります。こうした「質」を十分に備えた住まいは、自ずから「品格」を持つと私たちは考えます。
そのために加賀妻は、丁寧に材料を吟味し、住まいの性能について科学的な視点をもって取り組み、設計段階のチェックから工事中のチェックにいたるまで、2重3重の品質管理態勢で臨んでいます。

日本は国土の68%が森林です。なのに、世界第2位の木材輸入国です。
いま、世界の原生林は危機に直面しています。古代から存在している地球上の広域な原生林のうち現在残っているのはわずか20%にすぎません。この最大の原因は商業伐採です。パプアニューギニアの豊かな原生林の原木は、過去30年間にわたってその60%以上が日本に運ばれ消費されたといいます。地球上の350万人の最貧困層の人々は、森に依存した生活を送っています。「森の人」と呼ばれるボルネオのオランウータンは10年後には絶滅するだろうと言われています。
木材の移動に関する交通等の距離「ウッドマイルズ(木材移動距離)」におけるCO2排出量を調べると、日本のウッドマイルズはなんと146万キロ立米です。柱を1本6万3千Kmも運んで、CO2をまき散らしているのです。国内の山の樹で住宅建てれば、京都議定書の1990年度比6.3%のCO2を削減させることは可能なのです。

わが国の住まいは「量から質」への大転換期を迎えています。
その「質」においてますます注目され、高いレベルが求められつつあるのが「温熱環境」です。温熱環境とは、つまり「冬暖かく、夏涼しい室内環境」と言い換えることができます。そしてこの温熱環境をうまく整えることができれば、エネルギーの無駄遣いを避けることができる住まいにもつながってきます。
適切な温熱環境の実現のためにもっとも基本となるものが「断熱性能」です。断熱性能が向上すれば体感温度が安定し快適性が向上します。また冷暖房の効率がよくなることで、少ないエネルギーで快適な室内環境が実現することになるのです。
従来のわが国の家づくりにおいてこの断熱性能は軽視されてきました。欧米に比べるとかなりレベルの低い断熱性能になっていたのです。そうした現状を変えるために1999年に「次世代省エネルギー基準」がつくられました。
快適と省エネルギーを両立させるには、この基準を満たすことが求められるわけです。まだまだ世の中においてこの基準を満たす住宅の割合は高くありませんが、私たちはこの基準を最低限実現すべきと捉えています。
これからの家づくりの視点には不可欠なものであると考えるからです。
温熱環境において私たちがこだわっているのが「断熱材」です。断熱材は壁や屋根の中にしっかり充填されてこそその性能を発揮します。そうした意味でもっとも優れているのが「セルローズファイバー」と呼ばれる断熱材です。セルローズファイバーは、製造から廃棄までの環境負荷が、今考えられる断熱材の中で最も小さいと言われています。
さらに私たちは自然エネルギーの積極活用を考えています。自然エネルギーの中でも最も利用価値の高いのが「太陽エネルギー」です。湘南という地域においてそれを活用しない手はありません。窓の配置などを考えることはもちろん、さらに太陽エネルギーを積極活用するための「OMソーラーシステム」のご提案も行っています。
> >OMソーラーについて
環境は人にやさしく、性能に大きな欠点をつくらない家づくり。
家の良さは、部分で決まるものではありません。トータルデザインという発想がとても大事です。
さらに省エネやCO2の排出削減も考えた家づくりが、環境にも人にもやさしいに暮らしにつながると考えます。
昨今「高気密、高断熱」その結果「シックハウスだ、結露だ…」と温度の快適性を向上させるあまりに起きる健康被害。冬に寒すぎたり、夏に暑すぎたりするのは困りますが、「ちょっと我慢をすれば大丈夫という範囲であればいいじゃないか」という発想を住まい手にも持っていただきたいと思うのです。便利さや快適さばかりを追いかけないでください。人間が本来持っている危険察知能力や機能を失なわせるばかりです。

新しい家が住まい手の健康を損なってしまうという「シックハウス問題」。この問題によってわが国の家づくりは本質的な見直しを迫られることになりました。
その大きな原因になったのは「接着剤」「塗料」「殺虫剤」です。わが国の昔ながらの家づくりには、こうした材料はほとんど使われませんでした。さらには住宅の気密性が高くなってきたことによって、こうした材料から放出される化学物質が室内の空気を汚し、体調を崩してしまう人が増えてきたのです。そしてこの問題に対応するために2003年に建築基準法が改正され、使用材料や換気設備について、いくつかの決まりごとが設けられることになりました。
ただ建築基準法を守っていればそれで十分かというと私たちはそうではないと考えています。確かにマシにはなってきましたが、まだまだ「接着剤」「塗料」「殺虫剤」を多用するような家づくりの姿勢は、業界全体として変わっていないからです。一般的な家づくりにおいては、壁はビニールクロス、床は合板製のフローリング、そして依然としてシロアリ駆除剤などの殺虫剤が使われています。本来の意味で、安らぐことができる室内空気環境としての合格点は、こうした「マシ」のレベルではなく、さらに高いレベルにあると思うのです。
だからと言って私たちは「あらゆる材料を昔に戻すこと」が正解だとは考えていません。現代にある材料の中には、使う価値や意義を持ったものもあるからです。重要なことは「材料の特性を知ること」であり、それによって「室内の空気が汚れてしまうかどうかを判断すること」です。この姿勢には単純に昔に戻すことよりも専門的な知識と経験が必要です。そして加賀妻にはそれらが備わっていると自負しています。

これだけ地震の多い国にあって残念ながら「そうではない」と答えざるをえません。
その最大の理由は「経験知」に頼りすぎていたことが挙げられます。
大地震があっても倒れなかった家があったとしましょう。そんな家を建てた大工がいたとして、つい最近までそのノウハウは「口伝」でしか伝えられてきませんでした。そんな口伝は危ういものです。いつの間にかそのノウハウの多くは大工に都合のよい形に変質してしまったのです。
戦後、研究者を中心に「地震に強い家にすること」を科学的に捉えようとしてきました。科学的に捉えること、すなわち、そのノウハウを客観的で具体的な理論として伝えられることに他なりません。その流れの中でも、特に1995年の阪神・淡路大震災は大きなトピックになり「地震に強い家にすること」を科学的に捉えるレベルが格段に向上しました。それまで曖昧だった部分が理論的に整備され、実験が繰り返され、その内容が建築基準法や品確法に盛り込まれることになったのです。
「棟梁のシステム」を重視している加賀妻ですが、この「地震に強い家をつくる」においては、経験知に頼ることはしません。科学が必要となるところには「科学する姿勢」を持っています。それが「今という時代にもとめられる価値を持った住まい」を実現することになると考えるからです。しかし、その理論は「机上の空論」であっては意味がありません。理論を具体化できる知識と経験、責任感をもった大工の存在が必要であり、さらに「いくら優秀な職人でも常にエラーをゼロにはできない」とう考えに基づいた「現場のチェックシステム」を併用することで、実現するものであることは言うまでもありません。











































